普通、個人投資家は数千株単位で売買していた。
1枚千株みたいな小さな注文は出すことが恥ずかしかったわな。
昔のことを調べる必要があって、今から48年前の1977年の記録帳を、押し入れから引っ張り出して調べて見た。
僕が帝都東京で証券営業をやっていた頃だ。
たまたま営業のことが書いてあって、暇つぶしとして、ついでに読んで見た。
「新規客のFさんから日本酸素3万株の買い注文を頂いた」
と書いてあった。当時は1枚千株単位だったので、注文を取る時は
「この銘柄は有望ですよ!1万株買っておきましょう!」
という風に顧客に奨めていた。1万株とふっかければ顧客は1枚千株とは言えず、
「1万株も買えないよ。半分の5千株つきあうよ」
とか
「小口ですまないけど3千株だけ買っておいてくれ」
とかの返事が返ってきた。
気風の良い男前の客は
「そんなに有望なら2万株買っておいてくれ」
と奨めた以上の株数の注を出してくれることがたまにあった。
日本酸素3万株の注文をくれたのはそういう客だったのだろうね。
今からざっと半世紀も昔の株売買の話です。
今では日本国は衰退し、日本人投資家は証券貧民になって株の売買単位は1枚100株に引き下げられた。
「禄禄燦燦! 1枚100株限定で買っておきましょう!!」
と呼びかけても、そのたった1枚100株さえ買えない貧乏人が多いです。残念。
証券営業は株だけでなく、東京電力社債や国債の販売もやっていた。
同じ記録帳に
「三協精機から国債5000万円の買い注文をいただいた」
と書いてあった。三協精機とは長野県にあった一部上場会社で僕の顧客でした。
半世紀前の話なのに、まっこと、豪勢なもんですたい!


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