株式相場は猫の金玉

僕が若い証券マンだった頃、上司だった支店長の口癖は「猫の金玉」でした。

猫の金玉の意味が分からず、僕は支店長に
「猫の金玉とは何ぞや?」とその意味を問うたことがありんす。

「猫は、人間と違って前から見るとオスとメスの区別がつかない。
 猫が通り過ぎてから、後ろ姿を見るとオスは股間に金玉をつけているんだよ~~
 それでやっと猫のオスとメスが判別するわけだわさ~~
 株式相場もいろいろ能書きを言ったり、予測したりするが
 結局、猫の金玉と一緒で、通り過ぎるまで分からないんだよ」

半世紀株売買を毎日やってきて、猫の金玉説は本当だったなあ~
と思います。

僕が証券マンを辞めて田舎に帰郷し、小売店の店主をやっていた頃、
山口県の衣料品安売り店が隣の島根県出雲市(僕の地元)に新規出店しました。
僕は繊維関係の小売店の店主として興味があって、すぐその店に
偵察に行きました。40年くらい前の大昔の話です。
その店の看板に「ユニクロ」と書いてありました。

ユニクロが株式市場に上場するずっと前の話です。
ユニクロは山口県の衣料品販売店で全国制覇を目指し、
まず隣県の島根県出雲市と広島県広島市に支店を出したのでございます。

後にユニクロが安い株価で新規上場したとき、
「あの衣料品安売り店かあ~~」と馬鹿にして僕は買いませんでした。
まさか後に世界展開して、日経平均を「ユニクロ指数」に変えるほどの
大会社に出世するとは夢にも思わなかった。通り過ぎた後で分ったのです。

寿スピリッツも~~上場前から僕は米子市に行くと
寿製菓でお菓子を買っていました。
寿製菓が安い株価で新規上場したとき、田舎の菓子屋の株なんか
買っても発展性がないわな~~と馬鹿にして買いませんでした。
もしも1枚千株でも寿製菓を買っておけば大金持ちになれました!
猫の金玉と一緒で年月が通り過ぎないと分からんのですたい!

丸亀製麺も随分前に出雲市役所のはす向かいに出店していた。
社名が製麺なので麺を製造する工場だと僕は誤解していた(笑)
トリドールという会社が丸亀製麺のことだとも知らなかったし、
もしも丸亀製麺だと知っていても、「たかがうどん屋だわさ」
と小馬鹿にして新規上場のとき絶対に買おうとは思わなかったでしょう。
猫の金玉と同じで通り過ぎてから、
トリドール株価10倍大暴騰の奇跡を知ることになるのでございます。

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