鳥山検校の花魁瀬川身請け金 1400両はべらぼうな金額か?

瀬川が1000両の身請け話を断り、鳥山検校が1400両に増額。

1両の価値は江戸時代の各時期においても差がみられ、
米価から計算した金1両の価値は、江戸初期で約10万円前後、
中~後期で4~6万円、幕末で約4千円~1万円ほどになるそうです。
大河ドラマべらぼうは江戸の中後期を舞台としていますから
1両5万円と換算して花魁瀬川の身請け金は7000万円だったと言えます

鳥山検校が金貸しで貯め込んだ金融資産は1万5千両ですから
己の金融資産の1割を花魁瀬川の身請けに費やしたのでありんす。

女一人に7000万円貢ぐとは、なかなかのものです。
ちなみに検校とは盲目の人たちの最高身分です。
江戸幕府は盲人の福利厚生のために、針灸按摩、楽器演奏、金貸しを
盲人の特権と定めました。身体的にハンディのある人たちも
この世で生きていけるように配慮したのでございます。

金貸しで財を為す盲人がいて、吉原で豪遊するほどでした。
今夜の大河ドラマべらぼうでは鳥山検校の吉原豪遊と、花魁身請けを
描いていて、なかなか秀逸な一篇となっています。

鳥山検校を演じている役者、市原隼人が良い俳優なので
盲目の男、鳥山検校が気品と色気を醸し出していて魅力的です。

蛇足ながら江戸時代には盲人にも階級があって、検校が最高位、
下の地位の盲人は座頭と呼ばれました。
勝新太郎が映画で演じていた座頭市は、盲目の市と言う意味です。

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